KC’sは消費者被害の回復ができる特定適格消費者団体をめざします。
(株)ソフトバンクモバイルとのプリペイド携帯電話に関する協議のまとめを行いました
2010.03.31(No.10000105)
【概要】
◇相談内容 2010年3月末で今の2G(第2世代)携帯電話機が使えなくなると電話会社から連絡がきた。3G(第3世代)に機種変更すると、チャージしている残金がすべて無効になり、新規機種も有料で購入しなければならない。事業者が一方的にサービスを打ち切るのだから、今回の対応には納得がいかない。
◇事案名 2Gプリペイドサービス契約のサービス提供停止に伴う措置
◇問合せ先 ソフトバンクモバイル株式会社
◇検討期間 2009年4月~2010年1月
◇結果 KC’sからの要請内容と同社の回答・対応、残された問題点の経緯表はこちら
本事案は、当団体による問題点の指摘、改善要請に対し、一定の改善が図られたことと残る他の問題点については回答に鑑みれば改善の見込みはないことから、再々要請は行わず、監督官庁等への要請等によってさらに改善を求めることとした。

【経過】
(2009年)
5/7 「お問い合わせ」発送
5/29 「回答書」受領
6/30 「要請書」発送 (1)
8/11 「ご回答」受領 (2)
9/20 「再要請書」発送 (3)
11/25「ご回答」受領 (4)
(2010年)
1/6 「ご連絡」発送 (5)
(1)~(5)は下記からご覧ください。

【協議内容と結果】
(1)KC’Sは、2009年5月、ソフトバンクモバイル株式会社(以下「SBM」という。)に対し、次の点、消費者に不当な損害を与えるものではないかと考え、問合せを行いました。すなわち、3Gサービスへの完全移行に伴い、2Gプリペイドサービス契約のサービス提供を翌2010年3月に停止し、この措置に伴い、プリペイドサービスの前払い料金の残高を精算しないこと、また3Gサービス契約にも引継がないこと、このような取扱いはSBMの都合によって消費者の利益を一方的に侵害するものではないかと考えました。
(2)KC’Sからの問合せに対し、SBMからは、次のような回答がありました。前払い料金の残高が無効になる金額はさほど高額になることはなく、KC’Sが懸念する問題点はないと考えている。なぜなら、2Gプリペイドサービスの前払い料金は60日間の有効期間があること、その後も360日間は電話番号は有効であること、さらには2Gサービスの提供停止を1年以上前から告知・案内しており、新規契約の申込受付も終了していることが説明されました。
(3)SBMからの回答を検討し、KC’Sとしては、問題点の解消には至らないこと、SBMの回答には合理性がないものと考え、次のような要請書を送付しました。1.2Gプリペイドサービスの契約者が3Gプリペイドサービスを新たに契約する際は、保有する前払い残高を引き継がせること、電話番号の利用有効期間も引き継がせること、2.3Gプリペイドサービス用の携帯電話機を無償提供すること、3.契約者が新たに3Gプリペイドサービスを契約することなく2Gプリペイドサービスを解約する際は、前払い料金残高相当額の返金等の措置を行うこと、4.2Gプリペイドサービスの提供停止及び上記措置について、SMSでの告知のみならず、契約者に対し、個別に郵便案内等での告知を行いさらに周知徹底を図ること。
(4)以上の要請に対し、SBMからは、2009年7月29日以降、前払い料金の3Gプリペイドサービス契約への移行、引継ぎ措置を始めたこと、期間限定ではあるが前払い料金に3000円を上乗せする特典を付与することを回答してきた。ただ、その他の要請点については、応じられないとの内容であった。
(5)このような回答に対し、KC’Sとしては、一定の評価をするものの、上記2009年7月29日以前に3Gプリペイドサービス契約をしてしまったものの救済措置、さらには3Gプリペイドサービス契約を締結せず解約したものの救済措置が未だ不十分と考えました。そこで、さらに「再要請書」を送付し、上記問題点についてさらに改善するように要請しました。
(6)これに対し、SBMからは、携帯電話機の無償提供はしない、約款により、支払済みの前払い金は返還しないことが明記されていることから、そもそも前払い金残高は必ず引き継がれなければならないものとは考えていないという内容の回答を得ました。
(7)この間、消費者の不利益となる事柄については、実際には、契約者に対し個別にハガキでSBMから案内がなされていること、SBMに対しさらに同じ問題点を「再々要請」したとしても、改善の見込みは認められないことから、KC’SとしてはこのSBMの回答に対し、2Gプリペイドサービス契約のサービス提供停止に伴う措置についての一連の取り組みを一旦終了することとしました。
(8)ただ、上記残った問題点が解消されているわけでもなく、現行の3Gプリペイドサービス契約のサービス提供停止の際に同じような問題がSBMにおいて発生する可能性が残されています。KC’Sとしては、プリペイドサービスにおける前払い料金が、有効期限等の問題は別にして、事業者の都合によって一方的に奪われる事態は消費者契約法の趣旨に反するものと考え、今後、より適切な措置が採られることを監督官庁等への働きかけ等によって引き続き求めていくつもりです。KC’Sは、前払い料金制度については引き続き適正取扱いが事業者においてなされるよう注視していきます。
以上