KC’sは消費者被害の回復ができる特定適格消費者団体をめざします。
商品先物取引業者に対するアンケート結果及び注意喚起
2015.11.20(No.10000563)
 2015年6月、KC’sは、商品先物取引の勧誘・販売に関して、日本商品先物取引協会会員中、国内商品市場取引と外国商品市場取引のいずれか、あるいは両方を取り扱う商品先物取引業者34社に対し、一斉にアンケート調査を実施しました。
 経済産業省及び農林水産省の省令改正により、2015年6月1日から商品先物取引の勧誘規制が大幅に緩和され、商品先物取引業者が行う不招請勧誘(消費者の同意や依頼なしに行われる勧誘)は、原則禁止から、条件付きで行うことが可能になりました。
 今回の調査は、この省令改正を受け、実際にどれくらいの商品先物取引業者が不招請勧誘を実施するのか、その不招請勧誘がどのような手順で行われるのかを明らかにし、消費者に対して情報を提供することを目的に実施したものです。

1.回答結果について
 アンケートに対する回答があった商品先物取引業者は34社中11社にとどまり、回答のあった業者のうち8社は消費者に向けての不招請勧誘を行っていないとの回答でした。
 他方で、不招請勧誘を行う予定と回答をした3社のうち、アンケートに対する詳細な回答をしたのは1社にすぎず、結果的に、ほとんどの事業者から説明を受けることはできませんでした。
 回答をいただいた商品先物取引業者の皆さんには改めてお礼を申し上げます。

2.回答結果の評価について
 商品先物取引特有の証拠金(しょうこきん)、売建玉(うりたてぎょく)、限月(げんげつ)、差金決済(さきんけっさい)といった制度は、一般になじみのないものであるため、消費者の要請のない不意打ち的な勧誘がおこなわれると、消費者は理解が不十分なまま取引に誘引され、思わぬトラブルに巻き込まれる危険があります。
 そのため、商品先物取引業者には、消費者の適合性(※)に照らして適切かつ十分な説明を行う体制が整えられているということを、消費者に対して積極的に提示する姿勢が求められると考えられます。
 しかしながら、今回のアンケート調査で対象とした商品先物取引業者には、全体として、そのような姿勢がほとんど見受けられず、極めて残念な結果となってしまったといわざるをえません。
事業者がこのような姿勢であるにもかかわらず、不招請勧誘を再び解禁した政策判断には大いに疑問があります(不招請勧誘の解禁に反対するKC’sの意見はこちら)。

※適合性:消費者の知識、経験、財産の状況、金融商品取引契約を締結する目的等のことであり、これらに照らして、不適当な勧誘を行ってはならないという原則を適合性原則といいます。

3.商品先物取引の参加を考えておられる方へ
・原則として自己責任であることを肝に命じ、正しい理解の下で商品先物取引をおこなうかどうか判断す
 ることを心がけましょう。
・投資については余裕資金の範囲内で行い、生活費を使って投資することはやめましょう。
・現物の金取引などと異なり、商品先物取引では、預けた資金の数倍の規模で取引をおこなうため、収益
 や損失も数倍に膨れ上がります。場合によっては、短期間で倍増したり、逆に、預けた資金を全額失っ
 てしまったりする、あるいは追加の証拠金を求められる可能性がある点と、期日が来たら強制的に決済
 される仕組みであるため、収益や損失を先送りすることができない点について、正しく理解するように
 しましょう。

4.未回答、あるいは回答を差し控える旨返答のあった事業者の一覧
 IS証券株式会社
 株式会社アステム
 インタラクティブ・ブローカーズ証券株式会社
 EVOLUTION JAPAN株式会社
 岡地株式会社
 岡藤商事株式会社
 岡安商事株式会社
 カネツ商事株式会社
 KOYO証券株式会社
 株式会社コムテックス
 株式会社さくらインベスト
 サンワード貿易株式会社
 JPアセット証券株式会社
 JPモルガン証券株式会社
 新日本商品株式会社
 セントラル商事株式会社
 第一商品株式会社
 日本ユニコム株式会社
 フジフューチャーズ株式会社
 プレミア証券株式会社
 北辰物産株式会社
 豊商事株式会社