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【審議の中では次のようなやり取りがありました。】
質問概要:
・適格消費者団体は、財政状況の厳しさが指摘されており、2009年の消費者庁及び消費者委員会設置法の附則第五項や2011年7月一部改定された消費者基本計画で、差止め請求関係業務の遂行に必要な資金の確保その他の適格消費者団体に対する支援の在り方について見直しを行い、2012年9月までに必要な措置を講ずるものとされているが、いかがか。
松原仁消費者問題担当大臣答弁概要:
・適格消費者団体は、日本の健全な消費者行政、また消費者社会の到来を考える上で極めて重要な立ち位置にあると認識している。
・適格消費者団体が会員や寄附を獲得することにつながるよう消費者団体訴訟制度の周知、普及、寄附金について税制優遇措置を受けることができる認定NPO法人制度の活用の推進などを実施してきた。
・新たな訴訟手続において特定適格消費者団体を実施主体として想定している。2012年度予算では本訴訟手続や適格消費者団体の活動の周知、普及を行うための経費を計上している。
・新たな訴訟手続では、適格消費者団体が消費者から手続に要した費用及び報酬の支払を受けることができるよう措置をする予定であり、手続の在り方の議論をしているところである。
・今後も、適格消費者団体等の意見も伺いつつ、必要な支援について検討したい。
質問概要:
・今国会に、提出すると言われながら提出されてない被害者救済制度を創設する法案は、国会が延長されるのであれば、早く提出していただきたいが、いかがですか。
松原仁消費者問題担当大臣答弁概要:
・消費者被害回復のための訴訟制度について検討中の法案は、我が国の民事訴訟制度の大きな例外となり、他の分野にも前例がない制度を設けるものである。また、諸外国の制度の長所、短所を検討した上で我が国に適合した制度とするなど、大きな特色を有するものとなっているために制度設計に時間を要している。
・法案化に当たっては、意見募集や様々な団体、関係者に対する説明会や意見交換会を実施するなどして、関係方面からの意見も聞きつつ、丁寧に検討を進めている。
・その検討の過程においては、悪質事業者に対しても消費者の被害回復の実効性を確保することや本制度による紛争解決について迅速化を図ること、既存の裁判実務や事業者の事業活動に不測の影響を与えないなどの観点から、なお一層丁寧な制度設計が必要であると考えている。
・このようなことから、より良い制度にするための精緻な検討を行うべきと考えており、消費者庁には最大限の努力をさせ、できる限り早期の成案化を目指したいと考えている。
特定商取引に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議の3項目目には、次の内容が盛り込まれました。
「本法に基づく差止請求訴訟を担う適格消費者団体への支援についても適切な措置を講ずること。」
詳しくは⇒参議院のホームページにて「会議録情報」もしくは「インターネット審議中継」にて2012年6月20日消費者問題に関する特別委員会の内容が紹介されています。