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消費者支援機構関西(内閣総理大臣認定 適格消費者団体・特定適格消費者団体)

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トップページ>差止請求>(独)郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構が簡易生命保険の契約者に配布するパンフレット類の記載が一部改善されたことを受け、同機構に対する要請活動を終了しました。

(独)郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構が簡易生命保険の契約者に配布するパンフレット類の記載が一部改善されたことを受け、同機構に対する要請活動を終了しました。

 日本郵政公社が扱っていた保険契約で、2007(平成19)年9月30日以前に契約された簡易生命保険契約の約款と契約者への情報提供について、当団体において検討しました。その結果、当団体は、約款には契約者の重大な利害に関する点について、誤解を招くおそれがあること、それにもかかわらず契約者への情報提供が不十分であると判断しました。そこで、独立行政法人 郵便貯金・簡易生命保険管理機構(2019年4月1日より独立行政法人 郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構、以下「機構」といいます。)に対し下記の問題点に関し要請活動を行った結果、一部改善されました。

<問題点>
以下のことが正しく契約者に伝わらない可能性がありました。

・一般の保険契約(郵政民営化後のかんぽ保険契約を含む)と異なり「簡易生命保険契約」では、保険金受取人が既に死亡している場合、もしくは保険受取人欄が空欄の場合、保険金を受け取ることができる人は、簡易生命保険の約款が定める「遺族」であって、民法に規定する「相続人」とは異なる(被保険者の扶助によって生計を維持していたなどの事情がなければ甥姪・ひ孫等は含まれない。)。
・「簡易生命保険契約」では、「遺族」に該当する者がいないときには、「相続人」がいたとしても保険金は支払われない(その保険金は他の加入者の配当原資に充てられる)。

<改善内容>
機構からの一連の回答内容を精査した結果、以下の改善がなされました。

①「ご契約ハンドブック」というパンフレットに「死亡保険金受取人が指定されていない場合または被保険者さまが死亡する前に指定された死亡保険金受取人が死亡した場合は、被保険者さまの遺族が死亡保険金受取人になります。遺族と相続人は範囲が異なり、相続人であっても遺族として保険金が受け取れない場合があるため、保険金受取人状況の確認をお願いいたします。」との記載が追加されたこと。
②「保険金等のご請求について」というパンフレットの「保険用語解説と用語の読替え」の欄の「遺族」の項に「※1被保険者の遺族のうち、『②子』および『⑥兄弟姉妹』には、民法に定められている代襲相続と同様の仕組みはなく、ひ孫・甥姪等は含まれません」との記載が追加されたこと。
③「ご契約のしおり」というパンフレットの「なお、次の表に掲げる方がどなたもおられない場合には、あらかじめ、保険金受取人を指定していただくことをお勧めします。」という記載が、「上記の表に掲げる遺族に該当する方がどなたもおられない場合には、保険金をお支払いできませんので、あらかじめ、保険金受取人を指定してください。」と分かりやすく改められたこと。
④「ご契約のしおり」というパンフレットに
「指定された死亡保険金受取人がすでに死亡されている場合、死亡保険金受取人が指定されていないことになりますのでご注意ください。」
「遺族と相続人は範囲が異なり、相続人であっても上記表に掲げる遺族に該当しない場合は、保険金をお支払いできませんのでご注意ください。なお、遺族には、民法における代襲相続と同様の仕組みはなく、ひ孫・甥姪などは含まれません。」
との記載が追加されたこと。
⑤「相続のてびき」というパンフレットの「2 相続に関する基礎知識」という項に
「被保険者の遺族のうち、『②子』および『⑥兄弟姉妹』には、民法に定められている代襲相続と同様の仕組みはなく、ひ孫・甥姪等は含まれません」
「簡易生命保険の保険契約の場合、被保険者の遺族に該当するものがいないときには、その保険金は他の加入者の配当原資に充てられます。」
との注意書きが追加されたこと。

 上記の改善点は見られたものの、契約者に注意喚起するチラシを送付すること、ウェブサイトにも表示すること、郵便局の窓口において注意喚起を掲示することなどには応じてもらえませんでした。これ以上の改善は望めないものと判断し、当団体において注意喚起を公表いたします。
ただし、問題点が一定程度改善されましたので、2020年2月6日に「ご連絡(要請活動終了通知)」を機構に対し送付しました。また、簡易生命保険を契約されている方は、当団体ホームページの「注意喚起」の欄をご確認ください。

<経過>
・2016年4月27日付で当団体より機構に対し契約人数、約款、契約者への周知に関する「お問い合わせ」を送付
・2016年5月10日付で機構から簡易生命保険の管理については(株)かんぽ生命保険に委託しており、担当部署から回答する旨文書を受領
・2016年5月27日付で(株)かんぽ生命から回答を受領
・2016年8月23日付で(株)かんぽ生命に対し「要請書」を送付
・2016年9月9日付で(株)かんぽ生命から簡易生命保険法そのものの規定に関わることなので、機構から回答する旨文書を受領
・2016年9月29日付で機構から回答を受領
・2016年11月25日付で同社に対し「再要請書」を送付
・2017年2月1日付で機構から回答を受領
・2017年3月2日付で機構に対し「再々要請書」を送付
・2017年3月30日付で機構から回答を受領
・2017年4月28日付で機構に対し「要請書その3」を送付
・2017年5月30日付で機構から回答を受領
・2017年11月27日付で機構に対し「要請書その4」を送付
・2017年12月22日付で機構から回答を受領
・2018年1月26日付で機構に対し「要請書その5及びお問い合わせ」を送付
・2018年3月5日付で機構から回答を受領
・2018年5月21日付で機構に対し「要請書その6及び再お問い合わせ」を送付
・2018年6月25日付で機構から回答を受領
・2019年9月25日付で機構に対し「要請書その7」を送付
・2019年10月25日付で機構から回答を受領
・2020年2月6日付で機構に対し「ご連絡(要請活動終了通知)」を送付

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